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④3人の友へ最終章

半年ほどの後、S治は千葉へ転勤になった。
遠距離恋愛をするまでの関係にはならなかった。
「落ち着いたら手紙書くわ・・・」それがS治の最後の言葉だった。
2ヶ月経ったころ、約束通り手紙が来たが、ワクワクもドキドキもしなかった。
それから何通かの手紙のやりとりのあと、どちらからともなく自然消滅した。
もともとそんな関係だったのだ。



そして20数年後、同窓会でS治の訃報を聞いた。
家族のある身で、飛び降り自殺をしたのだと聞いた。

私とS治が少しの間、付き合っていたことを知っていた同級生は何人かいた。
デートをしている時、同級生にバッタリ出会ったことがある。
S治の訃報を教えてくれたのも、その一人でS治の家の隣のAちゃんだった。
ショック受けないでね・・・と前置きをして話してくれた。ショックはショックではあったが、
すでに過去の人であり、K子の時のようなショックはなかった。

そして私が出した数通の手紙を、ずっと持っていて、実家の兄さんが私に返して
欲しいと、奥さんから預かっていたと・・・。
テニス部の先輩だったお姉さんが、今更そんなもの返しても、迷惑なだけだから
処分しようということになり、処分したと聞いた。
私はとっくに処分したのに・・・。なぜそんな手紙を、いつまでも持っていたのだろう?

偶々処分し忘れていたのだと思うが、好きだとかLOVEだとか、ただの一度も
書いた覚えがないし。書いてあった記憶もない。
奥さんが読んだかどうかは判らないが、亡くなった夫の青春時代の
他愛のない一ページにしか感じなかったと思う。



私にとって、比較的深い繋がりのあった3人の友が、自らの命を絶った。
3人とも両親より早く逝ってしまった。

K子の場合、余命宣告されていたのかも知れない。
それでも自ら16歳の命を、絶ってしまうという行為は、両親にどれだけの苦しみを
与えたか計り知れない。 ましてやお父さんは警察官だったのだ。

emiyとS冶だってそうだ。
残された家族にどれほどの悲しみや、苦痛を与えたことだろう。。
死者に鞭打つつもりはないが、生きる希望を失ったとしても、家族のことを
考えて踏みとどまって欲しかった。
何とか生きる希望を、見いだして欲しかったと思う。